使用済み海水淡水化膜・除濁膜の有効利用法に関する研究

2014.04.07

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淡水資源の逼迫により、1990年代から現在まで海水淡水化RO(Reverse osmosis)膜の需要は70%増加している。RO膜による海水淡水化の普及に伴い、使用済みRO膜の処分問題が発生する。現在では、使用済みRO膜を焼却または埋め立てにより処分する場合が多いが、処分量は年々増加しており、2015年には12,000t/年に達すると予測されている。
一方、中国やインドを中心とするアジア地域の工業地域は水資源が乏しく、工場廃水の再生・再利用を積極的に組み込んだ水循環システムの構築が必要とされている。工場から排出される排水には、カルシウムやナトリウムなどの蒸発残留成分(TDS)を多く含むことから、通常の活性汚泥法の他に、低圧RO膜やNF(Nano filtration)膜による脱塩プロセスが不可欠になる。
本研究では、上述した背景を鑑みて、海水淡水化において使用後に廃棄処分される海水淡水化RO膜のポリアミド分離層を適度に劣化・改質することで、工場廃水中に含まれるTDS除去に適した低圧RO・NF膜の作成し、『膜廃棄量の削減』と『工業地域への安価な再生水の提供』を目指す。

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2013年度は、工場排出の冷却水としての再利用を想定し、改質RO膜を用いて、ボイラーの閉塞原因とされるカルシウムの除去を試みた。また、海水淡水化膜の最適劣化条件を検討すると共に、改質膜による排水中混入イオンの除去性、及び膜閉塞性等を検討した。

(担当:米田)